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自分の想いをプロダクトに乗せすぎる傾向があるのは良いとも言えるし悪いとも言えます。プロダクトを作っていく上で、信念が数字と相反することもあります。
開発していたLGBTQ向けソーシャルメディアのweBelongでは「フォロワーやLikeの数を隠す」というのを徹底し、誰かと比較することなく、自分らしくいられる世界を作ろうとしていました。
高い中毒性を持たせることで、エンゲージメントを上げるソーシャルメディアに対して、weBelongというサービスは中毒性のないソーシャルメディアを目指していました。
30日後のDaily継続率は30%を切ってしまう始末。週次では悪くないが、コミュニケーションアプリで毎日継続して使ってもらえないのは非常に痛い点でした。
当然、投資家の方々から「中毒性がないと継続されない」という指摘は入ります。ですが、ここで数字をとりに走ったら、僕らが彼らのために存在する意義も失われる、と考えていました。
毎日投資家の方々と会いながら正しいことが何かを自問自答する日々が続きました。
ここでの選択肢は「少数でもマネタイズができる証明をする」「信念を捨ててアプリの数字を改善する」「pivotする」などがありましたが、その意思決定はこちらに書いています。

その中で1つの成功事例がBeRealや一時流行ったPoparazziだったのかなと思います。彼らは中毒性そのものよりもどちらかといえば、Filterされた世界、リアルのない世界に対してのカウンターカルチャーとしてのメッセージ性がうまくハマっていったと思います。名前のBeRealがブランドを表した、本当に素晴らしいプロダクトだと思います。
もちろん、最近のプロダクトの仕様を見ると完全にフィルターされた世界からの離脱、中毒性からの脱却は遠のき始めたとは感じますが、それでもインスタやSnapに比べてマシに見えます。
イギリスの研究においてもソーシャルメディアの画像に写っている他人の姿と自分の姿を頻繁に比較する少女は、より多くの抑うつ症状を経験すると言われており、フィルターされればされるほど他人が美しく見えてしまう。
BeRealでは、ある種の中毒性はなくせないものの、多くの10代の抱えている他者との不要な比較を和らげてくれる良いプロダクトだなぁと思っています。
